※ 気になる品があれば Final Rendering 画像、
もしくは Sketchfab Link ボタンから実物に飛べるので、そちらをご覧ください。
また、この作品には、ステージ制作上の
ストーリーがございますので、あわせてそちらもお楽しみください。
Hidden old temple
~ 隠された古き社 ~

― 物語 ≪ 壱 ≫ -
かつて、戦国時代に、一人の忍が名を遺した。
西と東に分かれた勢力、互いに勢力が拮抗する中、
東軍は勝利の報酬として、西軍の姫を捧げることを条件に、
他軍勢力との連合を結ぶ。
西軍の勢力が東連合軍に押され、西軍の姫君が囚われに身となった時、
突如、何処からともなく一人の忍が姿を現し、姫君を救った。
その後、東連合軍が10万もの軍勢を仕向けるも、たった7日間で滅ぼしたという。
せんにん
【 殲忍 】
そう呼ばれた忍の噂は瞬く間に広がった。
その後、両軍共に勢力が回復することはなく、時と共に消滅した。
姫君を連れた殲忍の姿も、その後見た者はおらず。数十年経った今では、噂は伝説となった。
一つ、北西に位置する山の中に、小さな寺院がある。
竹林に囲まれたその寺院を知る者はおらず、
人の手が加えられぬまま、かつての時代の姿を保ち、ひっそりと息を潜めている。
その寺院の周囲の木々には、今も、一人の忍びの修行跡が刻まれている...。
下の再生ボタンより、BGM が流れます。
世界観がより増しますので、是非お聴きになりながら作品をご覧ください。
BGM 提供元 : YouTube【 PeriTune - Sakuya 2 】より
Temple
~ 社 ~
制作ソフト
MAYA / Substance Painter
制作期間
50時間
ポリゴン数
460214 p
テクスチャサイズ
2048 × 2048

Pencil Ink Sketch Render【 Temple 】

Ambient Occlusion

Roughness

Metallic

Color
- 1POINT -
屋根、柱、地面、それぞれ材質が違うがゆえに、
汚れ方、色の落ち方、錆び方など、デザインする箇所によってこだわった、今回のメイン作品です。
古い建物なので、鉄はあまり反射せず、至る所に腐食した色合いを表現しています。
― Polygon ―

Wire Frame

UV
- 1POINT -
自分は旧式の平瓦と丸瓦による瓦の成り立ちが好きなので、一番の力とポリゴンを注いでいます。
― Final Render ―
― 物語 ≪ 弐 ≫ -
殲忍(せんにん)が、幼少のころから過ごしていた寺院。
寺の住職が戦後の街を訪れ、弔いを行っていた時、
一人の親を殺された赤子を見つけ、連れ帰ったことから、ここが故郷となった。
殲忍が9歳となり、山の中で修行していた時、一人の彷徨える少女と出会う。
その後も、少女がこっそり山に遊びに来るようになってからは、
二人で同じ時を過ごした思い出の場所でもある。
そこから11年の時を経て、住職は寿命を迎え、
少女は地位が高くなり、それぞれが決められた生きる道を歩み出したとき、
東軍が連合を結び、一つの伝説となる物語が幕を開ける。
今はもう、人の住まないその寺院は、雨風に打たれ、錆や腐食はあるものの、
周りの竹林のおかげもあり、数十年の時を、その形を変えることなく保ち続けている。
人の気配はしなくとも、今でも毎年春になると、
そっと桜餅が添えられている。寺の住職が好きだった、水仙の花と共に...。
Metal lantern
~ 金属灯篭 ~
制作ソフト
MAYA / Substance Painter
制作期間
3時間
ポリゴン数
918p
テクスチャサイズ
512 × 512

Roughness

Ambient Occlusion

Metallic

Wire Frame

Color

UV
- 1POINT -
他の木製の小物にはない金属ならではの錆、地面に近いからゆえの土の汚れなど、
些細な影の引き立て役だからこその、テクスチャにこだわった一品です。
― Final Render -

Wooden lantern
~ 木製灯篭 ~
制作ソフト
MAYA / Substance Painter
制作期間
7時間
ポリゴン数
1167p
テクスチャサイズ
1024 × 1024

Pencil Ink Sketch Render【 Wooden lantern 】

Pencil Ink Sketch Render【 Temple & Wooden lantern 】

Color

Normal

Ambient Occlusion

Wire Frame

UV
- 1POINT -
メインではないので、できる限りのローポリゴンで制作。
古さゆえの汚れ、朱塗ならではの魅力を、どちらも失わないように加減をするのが難しい作品でした。
― Final Render ―

Torii
~ 鳥居 ~
制作ソフト
MAYA / Substance Painter
制作期間
8時間
ポリゴン数
1472p
テクスチャサイズ
1024 × 1024

Pencil Ink Sketch Render【 Torii 】

Pencil Ink Sketch Render【 Temple & Wooden lantern & Torii 】

Ambient Occlusion

Normal

Color

Wire Frame

UV
- 1POINT -
単純に鳥居を置いた際、木製での設計のため、
古くなるほど安定感が失われ、立っていることに違和感が生じる。
そこで、時代が過ぎても倒れない杭や台の代わりに、
小さな柱をつけることで、違和感のない作りを表現しました。
ただしメインではないので、ローポリで。
― Final Render ―

Bamboo
~ 竹 ~
制作ソフト
MAYA
制作期間
15時間
ポリゴン数
1788p
テクスチャサイズ
512 × 512

Normal

Color

Wire Frame

UV
- 1POINT -
重ねたテクスチャに色を載せているため、色が統一されて見えたので、
頂点カラーにて、色の差異をを表現しています。
手間や材料を多くかけずに、リアルさを表現できた自信作です。
― Final Render ―
Hidden old temple
~ 隠された古き社 ~
― Picture ―





- 1POINT -
隠れた建物として制作したため、生い茂った竹林の中に
ひっそりと佇む雰囲気を味わえる1ショットが、一番魅力の引き立つ作品です。
― Commitment Point ―

Ambient Occlusion

Normal

Color

Wire Frame

Final Render
- 1POINT -
瓦の家紋は、Normal にて表現、他のテクスチャとの解像度が大きく差が出ないように、
UVを何度も作り直し、最も時間をかけた箇所です。
― Wire Frame ―

Wire Frame 01

Wire Frame 02

Wire Frame 03

Wire Frame 04

Wire Frame 05

Wire Frame 06
― Complete ―

Catmap

Wire Frame

Color

― Night Situation ―




― 制作背景 ―
現在の和風建築の元となった日本古来の日本建築、
その中でも、神社建築(または社殿建築)に基づいた建物をモデルに、
この寺院を制作しました。
使われていない古びた雰囲気が欲しかったので、
汚れ、土、錆などの付着物をこだわらせていただきました。
現代のような袖瓦ではなく、平瓦と丸瓦から連なる作りが個人的に好きで、
瓦の制作に一番の時間と、ポリゴンをつぎ込んで制作しています。
思い出の場所ゆえに、人のいない薄暗さだけでなく、
ひっそり帰りを待つような温かい光との調和が、とても重要な作品でした。
コンセプトは【 時を超えても、思い出は色あせない 】です。
誰かの記憶に残り続ける限り、その物語は生き続ける。
そんな作品として、ご覧いただけた方に感じ取っていただけたら、幸いです。
本作品を最後までご閲覧いただき、ありがとうございました。